男たちによろしく

このうちにいて、毎日、女たちとやんちゃをやりながらも・・・・

(なんなんだ、このディズニーアニメみたいな光景は・・・・!)

♪ホットペッパ ピープペッパッピ
おれはずっと考えていた。おれももう二ヶ月を過ぎたことだし・・・・

安住の地を見つけたい、と。

ここのオーナーのつてで、長崎もわるくないとは思ったが・・・・

その道中を考えると、おれはひるみ、頭を抱えてしまった。

完全にお手上げだ。
が、そこへ「東京へ来ないか?」という話が舞い込んできた。いい話じゃないか♪

出発は二日後。急ではあるが、思えば出会いも急だった。別れもまたそうなのだろう。
ま、おれに旅支度はいらない。助さん、格さんより身軽なものだ。

そして、出発の朝が来た。

あっという間に県境を越え、首都東京入り――

海の匂いはしないのだな・・・・
残念だがハマの記憶は徐々に薄れ、おれの瞳の色が不変となる頃には消えているだろう。

しかし、自分のどこかに、それは永遠に刻み込まれているはずだ。
・・・・じゃ、余計な感傷は不要だ。おれなら大丈夫だ。どこででもうまくやっていける。
ここはオスだけだというから・・・・ハマのおなごたちによろしく。

―― うん、色々と世話したよ。男たちによろしくね。
では、ベタではあるが。
ボギー、君の瞳と前途に・・・・乾杯。
